学生インタビュー:NYでジャズを学ぶ

音楽や芸術のパフォーマンス、作品提出を必要とされる専攻で大学留学を志す方もサポートしてきたUSカレッジコネクションです。
オーディションやポートフォリオの提出が求められる出願の場合には、光る才能をアピールするのは大きな要素ですが、そこまでたどりつくためには、英語の勉強だったり、アプリケーションの内容記入やエッセイの作成など地道な努力も必要です。
少しでもポートフォリオやオーディションに集中できる環境を提供したいと、USCCは学生の方と二人三脚で、出願プロセスを乗り越え、これまで多くの皆さんを合格に導くことができました。

今日は努力の結果、2015年からニューヨーク市立大学(CUNY)のCity Collegeでジャズ専攻で大学生活を送られている成田さんに体験談と大学紹介をお願いしました。成田さんは、日本で音楽大学を卒業され、音楽家としての活動はされていた方ですが、ジャズに魅了され本場であるニューヨークで、憧れの教授陣に指導をうけたいと、留学を志した方です。

それではインタビューの本文です。

City Collegeはどういう大学ですか?
The City College of New York はニューヨーク市のハーレムに位置する公立大学です。
美しい石造りの古い校舎の他に大きな校舎がいくつかあり、今年から新たなビルディングもオープンします。
人数も多く、ニューヨークにある大学の中でも特に人種の多様性に富んでいる学校のひとつといえるでしょう。
ニューヨークで生まれ育ったアジア人も多く、一見したところでは誰が留学生であるかの区別は全くつきません。
留学生も決して少なくなく、国は違えど留学生同士の悩みを分かち合ったり、情報交換をしたりと助け合う事が出来ます。
音楽科には僕以外にも数人の日本人留学生が在籍しています。

学業は大変ですか?(パフォーマンスの学びも含めて)
音楽、特にニューヨークでジャズを学ぶという事は大きな経験であり、とてもやり甲斐のある事であると思っています。
それ故に大変な事も多く、決して簡単な事ではありません。しかし、ツライと感じる事は少ないです。
どんな状況においても、特別な経験をしているという気持ちの方がまさっています。
音楽大学ではなくリベラルアーツであるシティカレッジの音楽科はニューヨークにある音楽大学ニュースクールやジュリアードに比べ少人数であり、進度や厳しさはゆったりとしている事でしょう。
しかし、留学、日本の大学に限らずですが、積極的に学ぶ意思の無いものは置いてかれる事となります。その意識の低さに対してはそれ相応の低評価しかありません。
逆に学生の熱意に対しては講師の先生方も熱心に指導して下さいます。

NYという場所について
ニューヨークは便利な街です。多くの日本人が住んでおり、日系スーパー、日系レストランもあります。割高にはなりますが日本の食材を手に入れる事は決して難しくありませんし、日本人のルームメイトと住む事も出来ます。
助け合える事は心強い事ではありますが、1日全く英語を使わずとも生活が出来てしまう場所だとも言えます。便利である故に英語の上達には自分なりの計画が必要です。

治安の面では、決して安全だと断言は出来ませんが、それはアメリカに住むという事。
常に気をつけ、危険な場所に立ち入らなければ生活に支障がある事はありません。
また、ニューヨークには沢山の文化施設があります。大学によっては無料で入館出来る施設もあり、大学での勉強だけでなく美術館、ミュージカル、コンサートなどを体験出来るという事は人生において大きな価値を持つでしょう。
しかし、物価の高さ、家賃の高さには悩まされる事になります。

留学を実現させて今感ずること。
今回、音楽を学ぶにあたって敢えて音楽大学ではなくリベラルアーツを選んだのには、より多様性に富んだ出会いを求めてという事もありました。その狙いは当たっていました。加えてニューヨークという街の特性もあり、日本で暮らしていたのでは出会う事の出来なかった人々に出会い、新しい価値観を知りました。大学で学ぶ授業だけではなく、それ以上に、人生経験に直接訴えてくるものが多いと感じます。

それは、僕が大学卒業後にセカンド バチェラーを取得しているからという事も関係しているでしょう。
年齢やその後の人生を考えたら決して今回の留学は容易な事ではありませんでした。
準備にかけた時間は年単位です。しかし、今、留学生としてアメリカに来て感じるのは達成感よりも、ここからがスタートだという気持ちです。やっとスタートラインに立ったのだと。果てし無い道ではありますが、この留学を終え卒業する時に自分がどう考え、どう変わっているのかがとても楽しみです。

将来の夢は?
今後の目標は、今まで学んだ全ての音楽、文化、知識、感じた多くの感情をもとに、自分のパーソナリティーである日本人という事を大切にし、世界を舞台に音楽活動をしていく事です。
また、人生で出会った世界の素晴らしい人々と共にお互いのプロフェッションを活かし僕1人では成し得ることの出来なかったであろう作品やプロジェクトにも挑戦し、一緒に仕事をしていきたいと思っています。

USCC今入より:

準備にかけた時間は年単位とおっしゃっている成田さん、USCCも同じ年数おつきあいしました。あきらめずに前向きに自分の夢を追い、NY行きの切符をつかんだ彼に心から拍手を送りたいと思います。また今後の彼がどのようなアーティストになられるのか、楽しみでもあります。陰ながら応援しています。

Sohei_narita
写真左が成田さん:NYでのライブを見た時の写真