アメリカ大学への出費:UCの学費がまた上がる?

アメリカ大学への正規留学を志す皆さんにとって、学費というのは大きな関心事です。

「年間にかかる学費と寮費はいくらぐらいですか?」

一番多く聞かれる質問です。

答えは、私立か州立か、コミカレか4年制大学か、またどこの州に所在するかで州立大学であっても大きく値段は異なるのです。

カリフォルニア州は州立のカリフォルニア大学(通称UC)の学費を来年にはなんと、32パーセント上げることを検討中と言うニュースが入ってきました。州立の場合、一般的には私立に比べると学費は安いというのが基本ですが、州の財政が苦しいと、そのしわ寄せは多くが教育にかかってきます。(実に悲しいことです)。

カリフォルニアの場合、財政が困窮しておりUCの学費は年々上がり続けています。現在はUCシステム10校の学費は一定なのですが、今後はキャンパス別に値段を変えることも検討されています。そうなると、ロサンゼルスやバークレーなど人気もあり、競争率も高い大学の学費が跳ね上がる可能性は十分にあります。

現在ですら、カリフォルアニア外の学生価格(アウトオブステート)は年間の学費のみでとってみると、アンダーグラジュエート(学士プログラム)で34000㌦以上。寮費など他の経費を含めた1年間の試算は52000㌦以上にもおよびます(2010-2011年価格)。

この価格は私立大学並み、大学によっては私立以上かもしれません。

UC系列の大学は日本の皆様にも人気です。名前も世界的に知れているところが多く、UCだったらと考えられるのかもしれません。

ただし、ここまで高くなってしまうと、同じレベルの他の大学も見直してみてはどうでしょうか?と提案したくなります。

例えば、バージニア州にあるジェームス・マディソン大学(JMU)はUC同様に州立の大学で、Tier1、つまり全米でもトップレベルの大学です。ワシントンDCにも車で数時間ほどにも関わらず、環境的には風光明媚な場所に立地しており、治安も良いです。

気になる年間の試算ですが、JMUの場合、

学費のみでとってみると、アウトオブステートの学士プログラムの年間の学費はおよそ22000㌦(2010-2011)、寮やそのほかの経費込みの年間の合計はおよそ32000㌦となります。

UC系列:52000㌦

JMU:32000㌦

20000㌦の差は大きいですよね。

JMUの場合、スタディーグループという語学学校エンバシーCESの姉妹会社が、ESLと大学準備プログラムを運営しており、高校や大学の成績さえ良ければ、条件付きで大学から合格通知がおり、2学期から3学期間に及び英語の補習を受けながら正規コースも少し履修するという、大学基礎プログラムや大学院準備プログラムを持っています。

ワシントンDCというアメリカの首都にも数時間で行ける場所に位置していながらも、治安の良い町にある大きな大学。トップレベルの州立大学で値段はUCよりも2万ドルも安い。

アメリカトップレベルの大学ながら、学費もリーズナブルということのみに集中するのであれば、他の州も見ていきますと、さらに値段が下がる場合もあるはずです。オハイオ大学、モンタナ州立大学、ノースダコタ州立などは、1年間の試算がさらに下がります。でも皆全米トップレベルです。

プログラムの質とその料金のバランスの良い「価値のある大学」選びをするのが賢い留学生ではないかと私は思います。