アメリカ大学認定:Accreditationについて

アメリカの大学に進学する場合にぜひとも確認していただきたいこと、それがAccreditation 大学認定の種類です。

文部省という国の組織が大学を認可する日本のシステムと違い、アメリカは民間の複数の組織が大学の認定や、専門性を認定しています。その認定団体を取りまとめ、承認するのがCouncil for Higher Education Accreditation(CHEA)と言う団体です。

このAccreditationという考えが日本ではあまり一般的ではないため、どうもあいまいに考えがちなのですが、実はとても重要なのです。今日はできるだけわかりやすくこの説明をしていきたいと思います。

まずこの大学認定には、大学・カレッジ全体を教育機関として認定するものと、大学・カレッジの専門性を評価・認定する大きくわけて二つのタイプがあります。

Regional Accreditation:

アメリカを6つのエリア(Region)に分け、その地域に所在する大学の評価・認定を担当するのがRegional Accrediting Associationです。この地域認定を受けているReginally Accredited Institutionというのが、大学の質を証明すると言っても過言ではありません。この地域認定を受けるには通常長い時間がかかりますし、更新も必要となるため、いったん地域認定を取得しても大学は一定の基準を保持する必要があります。

また在籍した大学から他の大学へ編入する場合には、地域認定を受けている大学の出身でない場合には、取得した単位は移籍できない可能性が大きいのです。

National Career Related Accreditation:

学校の中には、「うちは認定を受けてますよ」とアピールしていても、「どこの認定を受けてますか?」と聞くと、Nationalと言う答えが返ってくる場合があります。NationalのCareer Related AccreditationはRegional Accreditationとは種類が違うのです。ご注意ください。

こちらの場合、アカデミックというよりは、職業訓練的な学校としての認定であり、ここからRegionally Accreditationの大学へ進学しても、残念ながら単位移籍は実現しません。専門学校でも大学同様のDegree(学位)を提供している所もありますが、専門学校がRegional Accreditationを受けていなければその取得した単位は他の大学には移すことはできません。

Programmatic Accreditation(専門性認定)

こちらは大学・学校の専門性を認定、評価するものです。看護・医者・法律など、国家ライセンスが必要な職業の場合、資格取得の受験に際して、専門分野の認定を受けている大学を卒業していることが条件となっている場合があります。通常、Regionally Accreditedの大学に進学した場合には、専門分野の学部は何らかの専門性認定を受けているはずです。

ただし、将来に関わってきますので必ず確認したいところです。このようなAccreditationについては、各学部の情報ページに記載されていることが多いので、ウエブサイトは必ずチェックしましょう。

最後に、上記のようなAccreditationがないとしても、大学と名乗ることはできますし、教育プログラムを提供することもできます。決して偽物ということではありません。

ただし、上述したように、単位移籍認定しての編入は、地域認定を受けた大学同士で可能になることですし、国家試験などの受験資格にも関わってきます。さらには将来的に、日本の大学へ戻って単位を移したい、日本の国家試験を受けたいなどという時にも、日本と同様の教育レベルであることを証明する際に、Regional Accreditationが必要になる場合も多いのです。

不認可の大学や学校へ進学する際には、ご自身の将来の希望を明確にした上で、支障ないかどうかを判断するようにしてください。

日米教育協会のウエブサイトでもこのアメリカの大学認定システムについて詳しい説明がされていますので、こちらも参考にしてください。