カナダは留学生にとって人気の渡航先の一つです。それを証明するように、2012年に学生としてカナダの学校に新規に入学した留学生の数は100万人を突破しました。この数は、学生ビザを取得して渡航してきた学生と、ビザなしで渡航し学校に在籍した学生と、どちらも含まれています。カナダは6か月までならば、観光滞在のビザなしで渡航してきてもパートタイムでもフルタイムでも学校に在籍ができるためです。
2012年に学生としてカナダの学校に新規に入学した数100万人突破という数は、2004年のレベルに比べるとなんと60パーセントの増加ということです。留学生が落としていく金額がカナダ経済にも大きく影響していると言えます。
日本の例をとると、格安の留学先が注目されるようになり、フィリピン、インドなどに英語を学びに留学をする学生が増えている昨今ですが、それでもカナダは引き続き語学講習では強い人気を崩していません。
アメリカ・カナダと渡航先を比べる場合に、カナダの方が安全と考える学生や保護者の方が多いのもカナダの人気の要因の一つでしょう。
こうやって留学生がカナダ内に100万人規模で毎年入国してくる現状となると、今後はカナダ政府は法律の整備に着手する必要がでてくるのは確かです。実際に今現在カナダ政府は、カナダ版の学生ビザといえるスタディーパーミットの内容を検討中で、2014年からは新しい規定が整備される予定です。
カナダのスタディーパーミットを取得している学生に対しては、学生としてきっちり学校に規定時間在籍していること、法律を守り学生としての規定を守った学生にのみ、その後の就労許可ワークパーミットが許可されること、学生を受け入れる学校側も政府に対する何らかのリポートシステムが整備されることなどがその内容となっているようです。
内容的にはアメリカ政府が、2003年以降に留学生の管理体制を整備したのと非常に近いと感じました。
カナダ政府はこのスタディーパーミットの整備で、さらに留学生を魅了するシステムになるだろうと断言しておりますが実際はどうなりますか。いづれにしても毎年増え続ける留学生の状況を把握するのは必要不可欠であるとは思います。
また学校の質や学生へのサポートシステムもカナダ政府よりチェックされるようになれば、たしかに劣悪な学校は消えていくという利点はあるでしょう。
これからのカナダへの留学状況がどう変わっていくか、注目したいところです。