アメリカ留学を目指して、学校の調査をはじめたあなたが、たぶん悩むのが、「コミュニティーカレッジか、4年制大学か」。
コミカレと大学の違いについてあまり深くは知らないという方も多いと思います。
昨年コミカレと大学の違いをご紹介しましたが、今回はパート2ということでさらにコミカレと大学の違いを見ていきましょう。
コミカレ=州立の学校機関で、専門コース(日本でいる職業訓練的な分野)とアカデミックコース(将来的に4年制大学進学を目指す学生がはじめの60単位程度の一般教養を履修できる)に分かれているのが特徴。
将来的に4年制大学を卒業したいが、まずはコミカレから進学し、4年制大学に編入するという方法を選ぶことが可能です。なぜ、コミカレから4年制大学進学の道を選ぶかと言えば、大きな利点(といわれているのが)、学費を押さえることができること。コミュニティーカレッジは4年制大学の学費に比べると、3分の1以下です。そのためはじめの2年間(60単位程度)を、安い授業料で乗り越えて、少々学費の高い私立大学でも残り2年分だったらなんとか大丈夫という状態にするわけです。
ただし、このコミカレ=学費節約には落とし穴もあります。コミカレから4年制進学を果たすためには、二つの異なった学校同士の単位移籍が可能にならないといけません。希望する4年制大学があらかじめ分かっていれば、コミカレにいるうちから、計画的に授業履修を進めていくこともできますが、何も考えずにコミカレに来てしまうと、時間とお金が無駄にかかってしまうという反面もあるのです。
コミカレに行く利点は、お金の面よりも、むしろ成績を上げてセカンドチャンスを得ることができる可能性を私はむしろ強調したいところです。高校の成績があまり良くない方、日本の大学にまだ1年程度しか在籍しておらず、成績もそれほど高くない方。そんなあなたは、まずコミカレで大学レベルの授業を取り、編入生(Transfer Student)として出願すると、このコミカレで取得した成績次第では有名な大学への入学も可能となります。
さらには、高校を卒業してからすぐのフレッシュマンの出願よりも、コミカレで準学士(アソシエートディグリー)を取得してからのトランスファー出願の方が入りやすい場合もあります。特にカリフォルニア大学系列、カリフォルニア州立大学系列の場合には、フレッシュマン学生の出願は見合わせるところもでてきております(カリフォルニアの経済によるところが大きい)。そのため特にカリフォルニアの州立大学をお考えの場合には、コミカレからの進学プロセスが良いとも言えます。
しかしながら、リベラルアーツ系カレッジや私立競合大学などは、フレッシュマン学生が大半で、トランスファー学生の方が逆に競争率が高くなるケースもありますので、コミカレに行けば必ずチャンスが広がるわけではありません。
4年制大学に1年生から入ることで、4年間できっちり卒業できる方が時間的にも有効。時は金成りという考え方もあります。また1年生で入学したときから卒業の際まで一貫した授業履修のアドバイスがされるので、その流れに従っていけば迷うことも少ないというのも、4年制大学にはじめから進学する利点です。また寮がある、学業以外のいわゆる典型的な「アメリカ大学」を体験できるということも大きな魅力と言えます。
このように、コミカレも4年制大学も、学生によってどちらが良いかの判断は異なるといえます。
ゴールをきっちり見据えている学生さんにはコミカレから4年制大学へのプロセスで、有名大学への切符を手にする可能性も高いですし、4年制大学の1年生からスムーズに学年を上げていくことが向いている学生さんもいます。
資金的なことでいっても、4年制大学にはじめから入学した場合でも、学費の低めの大学を選ぶこともできますし、大学や外部の奨学金プログラムに応募することも視野にいれるのが良いでしょう。
留学の形はひとそれぞれ。自分にとってのベストな形を見つけていくのが重要です。
コミカレが良いのか、4年制大学進学が良いのか、迷ったらお気軽にご質問ください。