秋学期から念願のアメリカ大学に進学を決めた皆さんに、ビザ申請以外にこれからやらねばならないことをシリーズでお伝えしていきます。ビザ取得が完了したからといって、安心してはいけません。大学入学のためには、もう少し準備しなければならないことがあります。今回は予防接種記録について。
アメリカの大学への留学が決まった際、フルタイムの学生は、入学する大学が指定する予防接種を受けたという予防接種証明書をその大学に提出する必要があります。 フルタイムということで、正規学生のみと考えてはいけません。語学講習の身分でも大学に通う場合、さらには大学にセンターを持つ私立の語学学校でもこの予防接種の証明書を提出する場合もあります。
アメリカは州によって法律が違いますので、大学によっても規定の予防接種が異なります。入学する大学のウェブサイトで (Immunization)(vaccine)もしくは(vaccination)という項目を確認してみましょう。わからない時は、直接大学に問い合わせて、何の予防接種が必要かを渡米前に必ず確認しておきましょう。経験上確実に言えることは、正規学生としてアメリカの大学に入学される場合には、ほぼ確実に予防接種記録の入手が必要です。渡米してから足りないものを学校のヘルスセンターで接種できる場合もあり、この場合には学生保険に加入していれば無料で受けられます。ところが寮に入る場合には、入寮前に受けておかなければならない予防接種もありますので、日本での接種、及び記録用紙の完成は必須です。
基本的な予防接種としては、MMR(麻疹、おたふくかぜ、風疹の3種混合ワクチン)、TB(ツベルクリン反応)の二つ。中には、ポリオ(Polio)、B型肝炎(Hepatitis B)などを必要とするところもあります。これらの多くは通常日本で育った人は接種を受けたものなので、母子手帳に記載があればそれを持ってクリニックに行って、英文フォームに記載してもらいましょう。もし母子手帳に記載が見つからない場合は、血液検査で体内にそれぞれの予防接種の免疫があるかどうかを検査して、調べてもらおうこともできます。それでもわからないという場合には、再度接種する必要があります。
アメリカ留学に必要な予防接種を日本で受けていく場合、費用はそれぞれ5,000円〜7,000円近くかかります。 予防接種によっては、一定期間をあけて2回目、3回目と接種しなければならないものもあります。必要な予防接種の合計費用は、入学する大学や予防接種を受ける病院によっても異なりますが、おおよそ予防接種費用、検査、証明書合計で3万〜5万円程かかります。
小さな病院ですと英語のフォームを敬遠する場合もあるので、病院に行く前に、ワクチンスケジュール、アメリカ留学生用にフォームを記載してくれるかを確認しておきましょう。
重要なのは余裕を持って準備し、何の予防接種が足りないかを把握し、大学が指定するヘルスフォームを完成させておくことです。万全の準備をしておけば、渡米後の留学生活はスムーズに始められるでしょう。