高まるコミュニティーカレッジの人気

2015年はアメリカ大学の中でもコミュニティーカレッジについて、アメリカ人の間でもさまざまな期待が寄せられた年でした。というのも2015年のはじめにオバマ大統領が、アメリカ市民に対してコミュニティーカレッジの学費を無料にし、皆に等しく大学進学・職業訓練の場を与える機会を与えたいという提案をしたことによります。まだまだ、大統領の提案が実際に動き出すには多くの議論と、法律制定が必要になってくるものですが。

この提案により、留学生の間にもコミュニティーカレッジというものの存在がより広まり、大学進学のプロセスとして受け入れられてきているのではと思います。

全米でもっとも多く留学生を受け入れているコミュニティーカレッジである、ヒューストンコミュニティーカレッジは、今や5200人もの留学生がたくさんのHCCキャンパスで授業履修を行っていますし、20以上のコミュニティーカレッジがテキサス、ニューヨーク、カリフォルニア、ワシントン州などで1000人以上の留学生を受け入れています。(Open Door Report 2014、Institute for International Education (IIE) より) またIIEのリポートによると、コミカレでの留学生の国別ランキングでは、中国、韓国、ベトナム、についで日本が入っています。語学留学の国別割合では日本人の割合が多いのはパターンでしたが、コミュニティーカレッジ学生の留学生の国別割合に日本が入ってきているのは特徴的です。当社への問い合わせにもコミュニティーカレッジ進学相談が非常に増えていることの裏付けにもなっています。

節約して大学進学の最初のステップを踏み、さらには有名大学への編入も夢ではないという、コミカレの性格がアメリカンドリーム的なイメージとして、アピール度を増している原因になっているかもしれません。

ただ、2年間という短い期間コミュニティーカレッジで学んだあとに、4年制大学への編入をするパターンであるため、編入後また環境になれるための苦労もあるのも事実。コミュニティーカレッジでの生活がうまくいかずに、留学自体を断念せざるを得ない場合もあるため、どの場所に、どのコミュニティーカレッジに進学し、どのようなプランで4年制大学進学を果たすかということを慎重に検討する必要があります。

留学生を多く受け入れているコミュニティーカレッジである、ワシントン州は州内や全米の4年制大学と積極的に進学提携を結ぶ、通称2+2提携を数多くもっていたり、留学生への親身な進学アドバイスを行っています。また最近は、外部機関の優秀者プログラムも登場し全米複数のコミュニティーカレッジ内に、専門アドバイジングを展開していたりもします(アメリカンオナーズプログラム)。

コミュニティーカレッジ=学費が安いということ、それとともに、留学生の割合や、学生サポート、進学サポートの充実さもしっかりと調べましょう。

ちなみに、日本人が少ないという理由だけで、あまりにも地方にあるコミュニティーカレッジを選ばないこと。これは何度もお話ししていることです。アメリカの田舎は、日本人の私たちが想像もつかないほど何もないということ。さらには公共の交通機関もないに等しい場所で、どうやって生活していくのか?住環境も具体的かつ、現実的に探ってください。

もちろん、地方のコミカレでも留学生を受け入れるために、充実したサポートとハウジングを提供するところもあります。リサーチを怠らず、現地の生の声を聴くことも忘れずに。

もう出願準備は2016年にシフトしています。これから出願準備をされる方、まずはリサーチを開始しましょう!