アメリカ大学・大学院理系留学を考える

STEMという言葉を聞いたことがありますか? Science, Technology, Engineering, Mathの頭文字を集めたもので、理系分野の総称です。男子学生の方は留学を考える場合にも自然に理系分野を専攻の選択肢にいれられている傾向にありますが、女子学生の方はどうやら今もまだ、理系は敬遠される傾向があるようです。

しかしながら、理系分野を専攻することは留学生にとっても有利なこともいくつかありますので、改めて理系留学を考えてみましょう。

1:専攻分野の領域は幅広い

理系と一言でいっても、生物、化学、その混合のバイオケミストリー、物理、物理工学、コンピューターサイエンス、情報工学、工学、数学、いくつかの領域にわたっている学問分野がたくさん最近はでておりますので、組み合わせをしていくとかなり多くの専攻が想定されてきます。選択の範囲が広いということは、もしかして今まで理系と毛嫌いしてきた方も、その食わず嫌いをやめてみると、興味がある分野に出会える可能性があるのです。3000以上もの大学がしのぎを削るアメリカの大学では、ユニークな学問分野を打ち出していたり、大きな総合大学では豊富な研究資金で自由な研究活動を行えるケースも多いので、理系でアメリカの大学に留学する利点は大きいのです。

2:アメリカ人の間でももっともっとSTEM分野に学生が進出するように積極的に働きかけているという事実

テクノロジーが最先端といわれるアメリカで、その技術をさらに推し進め世界ナンバー1の地位を確保するためには、もっともっと多くの頭脳、若い頭脳を必要としています。どんなに有名な大学が豊富な資金で研究をしていても、それを引き継ぐ若い力はまだまだ足りません。今現在アメリカの研究施設やトップ企業でエンジニアとして、研究者として仕事についている多くが、アメリカで生まれていない、外国生まれの人々であるのも事実。ということは、STEM分野は今後も自国で生まれた人々以外の人々も積極的に迎え入れる必要があるのです。内向きの経済を推奨したいアメリカの新政権ですら、自国の経済や技術を発展させるためには、今のところやはり外国生まれの人々の頭脳は必要であるという現実。だからこそ、留学生にとってもこの分野はもっとも優遇される分野なのです。

日本でもそうですが、理系女子は大歓迎です。大学出願の書類でももしあなたが女性で、STEM分野への出願をするのであれば、有利であるのは事実です。

3:アメリカで就職を考えている場合もSTEMの専攻は有利

アメリカの大学や大学院を卒業後に、オプショナルプラクティカルトレーニング(OPT)という就労体験ができるプログラムを利用してアメリカに残りたいという考えている場合、STEM専攻の学生さんはさらなる特典があります。OPTの延長という大きな利点です。学士をアメリカの大学で取得して、そのあとアメリカ企業に就職する場合、通常OPTを取得後にH-1Bという就労ビザ申請に流れていきますが、学士取得しかない場合、就労ビザの申請は抽選となる現実が待ち受けています。抽選からこぼれてしまったらその年就労ビザ申請には入れませんので、また1年待たないといけない。けれど、その間のギャップをどうするのか?これはSTEMの専攻の学生については、延長申請が可能になっています。理系の学生の場合、学士を取得したあとに就労ビザの抽選から外れたら、今度は大学院に進学して、再度OPTを取得、そのあとまた就労ビザに修士枠でチャレンジすることもできたりしますので、選択肢が1個だけではないというのも魅力です。

OPTの延長が許可されるのは、STEM領域の専攻のみなので、いかにアメリカが「アメリカ人の仕事を取ってほしくはないけれど、STEM専攻の外国人学生はアメリカにとって必要」と考えているかが明白なのです。

文系に比べるとSTEMの領域は、学士のみで終わる領域よりも、むしろ大学院に進んで修士や博士号まで進める領域です。その分資金がかかるということも言えますが、それは表にでる正規価格での話で、修士や博士に進む場合には通常大学から奨学金や生活費援助もでたりしますので、勉強が好きならばSTEMの領域はやはり魅力と言えます。

留学生全体で見ると、人気のある専攻は理系がトップに来ます。現実的なことを考えている他の国の留学生たちは、留学の目的はダイレクトに「少しでも将来の資金的、職業的成功に貢献する分野」を貪欲に狙ってきます。

他の国の学生の方に比べるとやはり、日本人で理系に挑戦する方の数は少ないなと感じます。特に女性は少ない。だからこそ、もしあなたが理系希望ならば圧倒的に有利なのです。

アメリカに理系で大学・大学院進学に挑戦したいという方は、まずは第一歩、ご相談ください。

問い合わせフォーム