高校からアメリカへ進学したいという方のお問い合わせをお受けすることがあります。実はアメリカでは基本的に学生ビザ(F-1)ビザでは公立の高校へ進学することはできません。
というのは、アメリカでも公立の学校システムは授業料が政府の援助により無料であるため、留学生であろうとも公立の学校で学ぶための授業料は政府が支払うことになっているのです。F-1学生は学費支払いの義務が学生自身に生じるため、学費を払う必要のない公立高校にはF-1ビザ学生は入学できないのです。
では、公立高校には留学生はいないのかといえば、そうではなく、国際間の交換留学プログラム(J-1ビザ)を利用して各高校とも留学生を受け入れています。このお話しはまたあとでさせていただきます。
話を元に戻して、学費の支払いが発生する私立の高校の場合には、F-1で渡米してくる留学生を受け入れているところもあります。私立高校で留学生を受け入れているところは、教育レベルも高く、多くの学校が寮を持っています。将来的にアメリカで大学進学を目指しているのであれば、このような私立高校からはじめることは大きな利点になります。ただし、私立高校の学費は日本同様やはり高めです。
そのような中、アメリカの高校進学の代わりとして、本来であれば高校を卒業してから進学するはずのコミュニティーカレッジが画期的なプログラムを打ち出しています。
ハイスクールコンプリーションプログラムと呼び、小学校からの義務教育を10年以上終了していながら、まだ高校を卒業していない学生が対象です。コミュニティーカレッジの学位取得に必要な授業を履修する一方で、高校卒業認定に必要な授業や試験を平衡して受けていきます。そしてカレッジの単位を全て取得するころには、同時に高校卒業資格も正式に得られるというものです。
現在この高校卒業認定プログラムを持つコミュニティーカレッジはワシントン州に多くあり、特にこのワシントン州は留学生へもこの高校卒業認定プログラムを解放しているところが特徴です。日本人の方にも人気のシアトルやその周辺都市のコミュニティーカレッジでもこの高校卒業認定プログラムを留学生に提供しています。
他の国では高校までの義務教育年数が11年という所もあり、まずはコミカレ提供の高校終了プログラムでアメリカで認められる高校卒業の認定を受けてから4年制大学へ進学する留学生も多いようです。
料金的にもコミュニティーカレッジの学費は通常の4年制大学の学費に比べて半額かそれ以下ですので、資金も抑えられ一気にアソシエートディグリー取得まで行けるのは魅力です。
この高校卒業認定プログラムに入学する学生の多くは18歳以下の未成年ですので、カレッジの環境をしっかりと選びたいものです。また滞在方法もどうするのかが気になるところです。
例えばシアトルの場合は、18歳未満の学生はホームステイを行うことが入学の条件になっています。国際都市で留学生を対象にしている大学やカレッジのプログラムも多彩なシアトル周辺では、ホームステイもアメリカ人家庭に浸透しており、学生の受け入れも慣れています。
高校留学をお考えの方は、コミュニティーカレッジの高校卒業認定プログラムもその選択肢として考慮されると良いと思います。ご質問やお問い合わせはお気軽にUS カレッジコネクションへお寄せください。