アメリカ留学:サドベリースクール体験談

アメリカの学校の中でサドベリースクールというのをご存じでしょうか?個人重視のアメリカでも、ユニークな教育スタイルとして知られていて、それぞれの学生たちの意志を尊重して学びたいことを選ぶという、学校が決めるカリキュラムやコース科目も無いというのが特徴です。この教育スタイルを求めて、サドベリースクールに進学したいという方もおりますが、学生ビザという視点からいうと、なかなか難しいのです。

学校自体の規模が小さく、留学生を迎え入れる認定をアメリカ政府から受けているところがほとんどないという現実であるため、学生ビザでの入学は限りなく難しい。他の組織がビザをスポンサーしてくれた場合、あるいはご自身や家族がアメリカで合法的に滞在でき、学べるビザを持っている場合には、このような学校で学ぶことは可能です。

学生ビザは不可能に近い状態ながら、「どうしてもサドベリースクールを経験したい」という情熱を持った学生さんのために、考えついたのが、90日未満の観光の身分で渡米し、正規の学生というよりは、訪問的な立場で在籍するというものでした。今回は夢を実現させた、KSさんのサドベリースクール体験記をご紹介します。

~KSさんからのメッセージ~

私が2か月間通ったSpring Valley School(以下SVS)は、noカリキュラム、noテスト、mix ageが特徴のサドベリースクールと呼ばれる学校の一つです。スタッフはいますが、国語や算数を教える先生はいません。このタイプの学校は、日本でも徐々に数が増えてきて、この春にも、八ヶ岳に新しい学校がひとつ開校しました。SVSに通う子どもたちはみな、自分で自分の学びを選択し、責任を持っています。ですから、子どもたちの行動をだれかが制限することはありません。登校してから家に帰るまで、何をするのも自由。一日中パソコンをあつかっていても良いし、art roomで絵をかいても良い。校庭に出てバスケをしても、ローラースケートをしても、とにかく何でもOK。実際、私が滞在したときには、10代の生徒とスタッフの間でバックギャモンというボードゲームがはやったりして、メインルームではしょっちゅうだれかが対決していました。一見遊んでいるだけのようですが、自分の好奇心をとことん追求していった生徒たちの多くがそれぞれの道を見出し、各界で活躍していると、統計が出ています。そして、自由な活動と同時に、ルールも尊重されています。それは、日本での公立の学校みたいに先生が一方的に決めたルールではなくて、生徒やスタッフ、保護者など、関係する人みなが話し合って作ったルールです。

帰国してから、友人に『で、何を学んできたの?』とよく聞かれます。私は、自分自身を深く理解したくて、このスクールに受け入れてもらえるよう、お願いをしました。私は普段何を考えているのか、何をすると幸せを感じられるのか、これからどう生きていきたいのか、日常から離れて考えてみたかったのです。信頼と尊重が大切にされているSVSの空気感の質はとても高くて、生き生きと輝いています。そんな環境に身を置くことで、私がいかに制限された世界で生きているのかを体感しました。こんなに自由な世界があるのかと、感動しました。自分を一生懸命生きている仲間にたくさん出会えた80日間は、私にとって宝物です。春休みになって、またSVSに遊びに行くのが今から楽しみです。

サドベリースクール
スプリングバレースクールでのクラスメートたち

KSさんが体験したスプリングバレーは、フロリダに所在する学校です。実はもう大学生であったKSさんを受け入れ、彼女の滞在についてもお世話先を紹介してくれた、とても良い学校でした。まさに自由と学生の意志を尊重するサドベリースクールならではのことだと実感しました。

このような、学生の方一人一人の御希望を、じっくり聞いて、実現に向けて一緒に努力する姿勢を、USカレッジコネクションでは持ち続けていきたいと思っています。KSさんが貴重な体験をできたことを嬉しく思っています。

アメリカ大学入学準備:お金の管理

アメリカ大学進学を前に、留学のお金の管理、送金方法はどうしたら良いのかという質問を良く受けます。留学先、期間によっても方法は違ってきますが、短期留学の場合は、留学費用のおよそ2割から3割ほどを現地通貨の現金で用意し、残りはトラベラーズチェックやクレジットカードを利用するのが一般的です。長期留学の場合は、現地で銀行口座を開設して、日本の銀行から海外送金するといいでしょう。安全を考慮したお金の管理、送金方法を準備しましょう。

多額のお金を持たなくて済むクレジットカードは必須

アメリカでの生活に、クレジットカードはとても便利です。コーヒー一杯でもカードで支払う人もいます。VISAやマスターカードが一般的に使われています。スーパーなどでもサイン一つで買い物ができて、必要ならばキャッシングも可能です。また、短期3ヶ月までならば、海外旅行保険がついているクレジットカードもあります。それだけでなく、ホテルやレンタカーを予約するときの身分証明書としての役割も果たします。

クレジットカードの申請

アメリカでは、ソーシャルセキュリティ番号を取得していないと、クレジットカードは作れませんので、日本で最低1枚は作っておくと良いでしょう。日本での申請も、一定の所得の無い学生は審査に通りにくいので、その場合は、親に家族会員カードを作ってもらいましょう。カードを申請してから、手元に届くまでには2〜4週間かかるので、早めに準備しておきましょう。

トラベラーズチェックの利用

トラベラーズチェックは、銀行や空港などで購入することができ、現金と同様に使える旅行者用の小切手のことです。現金と違うところは、万が一、盗難にあっても、他人に使われる心配が無く、すぐに再発行してもらえる点です。但し、場所によっては、受け付けていないところもあります。授業料をトラベラーズチェックで払えるかを学校に事前に確認しておきましょう。日本からの海外送金は、多少時間がかかるので、初めの学期の授業料は、トラベラーズチェックで支払うのもお勧めです。

銀行口座の開設

長期で留学を予定している場合は、銀行口座を作るとお金の管理、支払い、送金が便利になります。小切手を作ってもらうと、家賃や学費の支払いなどにも簡単にできます。銀行口座を開設するには、以下のものを準備して、現地の銀行に行って下さい。

  • 預入れをする現金、またはトラベラーズチェック
  • 身分を証明するもの2種類(パスポートや運転免許証など)
  • I-20, DS-2019などアメリカでの滞在身分を示す書類
  • その他(学校の入学許可証、学生証などあると良い)

最近は留学生であれば、ソーシャルセキュリティー番号がなくとも銀行口座を開けます。その代り、移民法上の身分を示す書類を必ず持参しましょう。

一番気をつけなくてはいけないことは、普段から多額の現金を持ち歩かないこと。日本では、数万円持ち歩くことも多いですが、アメリカではチップを払うことを考えて、20ドル以下を小さい額面で用意しておくと良いでしょう。

せっかく日本での留学準備をしっかりしていても、現地に到着してからお金のトラブルが発生してしまうと、留学生活がスムーズに始められませんので、お金の管理には十分気をつけて、楽しい充実した留学生活をおくって下さい。

アメリカ大学入学準備:医療保険

早くも7月、秋学期にアメリカ大学を目前にしている皆さんは、いよいよ本格的な渡米準備に入られていることと思います。そんな時に、忘れてならないのが、医療保険の加入です。

いくら「体は丈夫」と自負していても、慣れない海外生活で、突然病気になったり、思わぬ事故に遭ってしまったりすることもあります。そんな時でも、きちんとした医療保険に入っていれば、安心して診断・治療してもらえます。医療費の高いアメリカでは、何らかの健康保険に加入することは必須です。アメリカ政府は、留学生に対して医療保険加入を義務つけておりますので、必ずなんらかの医療保険に加入する必要があります。

アメリカの医療保険に入るか? 日本の海外旅行保険に入るか?

アメリカの医療保険は日本の保険とかなり違う部分がありますので、両方を比較してみて下さい。また、加入する前に、入学する大学がその大学提携の決まった医療保険加入を義務付けているかどうかも確認して下さい。もし、大学が留学生に対して選択を与えている場合には、自分に合ったタイプを選びましょう。

アメリカの医療保険の利点

  • 保険代金は安くなる。
  • プランによっては、歯科やメンタルヘルスなどもカバーされるものもある。
  • 医療費の限度額が大きい。
  • 大学の医療機関を使えば、保険料が割安。

アメリカの医療保険に関しては、もし大学が学生に選択を与えている場合で、料金をとにかく抑えたいという方には、ISO保険は月々29ドルからのプランがあります。留学生保険ですので、もちろんアメリカ政府が要求する補てん内容を全てクリアしています。気軽にオンラインで購入できます。まずはISO保険のウエブサイトにアクセスし、Status in USAのところを Student Scholarを選び、あとは生年月日をタイプしてGoをクリックして料金を確認してみてください。

日本の海外旅行保険の利点

  • アメリカ国外の旅行中の医療費もカバーされる。
  • 日本語サポートがある。
  • 海外旅行保険なので、医療以外にも盗難に合った時の補償や、火災を誤って起こしてしまった際の補てんなどもある。

知っておきたい医療保険用語

保険の用語は、馴染みが無く、わかりにくい言葉が多いです。頻出の用語をこちらにまとめました。

  • Copayment (Co-Pay): 患者負担金のこと。例えば、受診1回あたり、Co-Payが20ドルとなっていれば、診察内容に関わらず、窓口で20ドル払えば、残りの医療費に関しては医師が保険会社に請求してくれます。
  • Deductible: 免責額のこと。
  • Refund: 払い戻し
  • Out-of-pocket maximum: 最大自己負担額

注:原則的に公的機関が行っている日本の健康保険制度と違って、アメリカの健康保険制度は、種類も多く、日本人にはなかなか理解しにくい制度になっています。保険料のカバー率も異なってきますので、予想以上の医療費を自己負担しなければならない場合もでてきますので、よく確認して下さい。救急治療室(Emergency Room) は通常の医療費やオフィス訪問の料金に比べて、自己負担が高くなります。そのため、ちょっとした風邪などで、気軽に緊急治療室に行くと、あとで自己負担額にびっくりしますので、ご注意ください。

アメリカ大学入学準備:予防接種

秋学期から念願のアメリカ大学に進学を決めた皆さんに、ビザ申請以外にこれからやらねばならないことをシリーズでお伝えしていきます。ビザ取得が完了したからといって、安心してはいけません。大学入学のためには、もう少し準備しなければならないことがあります。今回は予防接種記録について。

アメリカの大学への留学が決まった際、フルタイムの学生は、入学する大学が指定する予防接種を受けたという予防接種証明書をその大学に提出する必要があります。
フルタイムということで、正規学生のみと考えてはいけません。語学講習の身分でも大学に通う場合、さらには大学にセンターを持つ私立の語学学校でもこの予防接種の証明書を提出する場合もあります。

アメリカは州によって法律が違いますので、大学によっても規定の予防接種が異なります。入学する大学のウェブサイトで (Immunization)(vaccine)もしくは(vaccination)という項目を確認してみましょう。わからない時は、直接大学に問い合わせて、何の予防接種が必要かを渡米前に必ず確認しておきましょう。経験上確実に言えることは、正規学生としてアメリカの大学に入学される場合には、ほぼ確実に予防接種記録の入手が必要です。渡米してから足りないものを学校のヘルスセンターで接種できる場合もあり、この場合には学生保険に加入していれば無料で受けられます。ところが寮に入る場合には、入寮前に受けておかなければならない予防接種もありますので、日本での接種、及び記録用紙の完成は必須です。

基本的な予防接種としては、MMR(麻疹、おたふくかぜ、風疹の3種混合ワクチン)、TB(ツベルクリン反応)の二つ。中には、ポリオ(Polio)、B型肝炎(Hepatitis B)などを必要とするところもあります。これらの多くは通常日本で育った人は接種を受けたものなので、母子手帳に記載があればそれを持ってクリニックに行って、英文フォームに記載してもらいましょう。もし母子手帳に記載が見つからない場合は、血液検査で体内にそれぞれの予防接種の免疫があるかどうかを検査して、調べてもらおうこともできます。それでもわからないという場合には、再度接種する必要があります。

アメリカ留学に必要な予防接種を日本で受けていく場合、費用はそれぞれ5,000円〜7,000円近くかかります。
予防接種によっては、一定期間をあけて2回目、3回目と接種しなければならないものもあります。必要な予防接種の合計費用は、入学する大学や予防接種を受ける病院によっても異なりますが、おおよそ予防接種費用、検査、証明書合計で3万〜5万円程かかります。

小さな病院ですと英語のフォームを敬遠する場合もあるので、病院に行く前に、ワクチンスケジュール、アメリカ留学生用にフォームを記載してくれるかを確認しておきましょう。

重要なのは余裕を持って準備し、何の予防接種が足りないかを把握し、大学が指定するヘルスフォームを完成させておくことです。万全の準備をしておけば、渡米後の留学生活はスムーズに始められるでしょう。

The sooner, the better ~アメリカの高校・大学へスポーツ留学をお考えの皆様へ②

今回は、具体的な大学の入学基準と大学体育協会(ここではNCAA)の競技資格の基準をご紹介します。大学の入学基準は学校ごとに異なりますが、ほとんどの大学で共通しているのが、高校時代の成績とSATまたはACTと呼ばれる学力試験のスコアです。

■アメリカの大学でスポーツをするために必要な基準

一例として、フロリダ州のディビジョン1に所属する州立大学が出している入学基準を見てみましょう。大学は明確な基準は公表しませんが、2011年度に入学した1年生の50パーセントは以下のような成績としています。

  • GPAが3.6~4.2で、ACTコンポジットが25~29もしくはSAT合計(英語のリーディングとライティングおよび数学)が1730~1960。
  • 高校時代の取得単位: 英語4年間(最低3年間のライティングクラスを含む)、数学4年間(代数学以上)、自然科学3年間(最低2単位の実験実習を含む)、社会科学3年間、外国語2年間、選択教科2年間(英語、数学、自然科学、社会科学、外国語のクラスが望ましい)
  • ACTまたはSATのスコアの最低点: ライティング:ACTで21点もしくはSATで500点; 数学:ACTで21点もしくはSATで500点; リーディング:ACTで22点もしくはSATで500点

次に、NCAAが定めている学業成績の基準をみてみましょう。ディビジョン1とディビジョン2では必須科目の取得単位の要件が異なったり、GPAとACT/SATのスコアにおける傾斜方式の計算方法の有無などがあります。

ディビジョン1では、高校生アスリートに対して以下のような基準を定めています。

コア・コースの修了

4年間の英語、3年間の数学(代数1以上)、2年間の自然科学、1年間の更なる英語・数学・自然科学のいずれか、2年間の社会科学、4年間の選択科目(上記分野もしくは外国語、宗教学、哲学のいずれか)

GPAとSAT/ACTの傾斜式計算法

コア・コースの科目の成績を数値換算してGPAを算出し、その結果によって求められるSAT/ACTスコアが変動します。たとえばGPAが3.5以上の場合、SAT(英語リーディングと数学)は400点、ACTは37点となります。しかし、GPAが3.0の場合、SATで620点、ACTで52点が要求されます。

ディビジョン2では、以下のような基準となります。

コア・コースの修了

3年間の英語、2年間の数学(代数1以上)、2年間の自然科学、2年間の更なる英語・数学・自然科学のいずれか、2年間の社会科学、3年間の選択科目(上記分野もしくは外国語、宗教学、哲学のいずれか)

SAT/ACTのスコア基準

SATは820(英語リーディングと数学)、ACTは68点

日本の高校を卒業してからアメリカに留学する場合に気をつけなくてはならないのが、NCAAの審査はアメリカの高校(9年生から12年生)、日本では中学3年から高校3年となる点で、日本の中学・高校の成績をアメリカのGPA算出方法に変換して提出することになります。

■高校留学と大学留学の違い

日本からアメリカにスポーツ留学する時期ですが、最近ではアメリカの高校に留学して将来の大学スポーツ奨学金を目指すケースも増えてきているようです。高校からアメリカに留学すると、英語がより早く身につくでしょうし、生活や学校のシステムも理解でき、自分のパフォーマンスを大学コーチにアピールしたり学校を探すための情報集めやコネクション作りにも十分な時間ができるでしょう。フルタイムでスポーツアカデミーに所属しながら、近くの、あるいはスポーツアカデミーが経営する高校に通うケースが留学生の間に広がっております。このようなスポーツアカデミーは、独自にアカデミックコーディネーターを置き、学業もしっかり有名大学進学レベルに至れるよう指導します。ただし、料金的な問題がありますので、しっかりと事前の調査が必要となります。また、コミュニティカレッジと呼ばれる短大にまずは進学し、スポーツ奨学金のオファーを受けて4年制大学に編入するという選択もあります。

いずれにしても、少しでも早くから色々な情報を集めたり調べたりして大学コーチたちにコンタクトをとる手段を見つけ出すことが、奨学金取得の可能性を高めることは間違いありません。

■アメリカにスポーツ留学する際は「The sooner, the better」を忘れずに!

あなたが高校時代までにスポーツで活躍し、大学コーチからスポーツ奨学金のオファーをもらえたとします。その場合、大学アカデミック・オフィスとコンプライアンス・オフィス(NCAAの大学窓口)の成績の基準を満たしていなくては、どんなに優秀なアスリートでも結局奨学金を逃してしまうことになりかねません。そのための準備として、スポーツ活動はもちろん、中学・高校時代の日々の学業を怠らないことがとても大切になります。そしてSATやACTも、しっかりと計画を立てて効率的な勉強方法を探し出すことが大切です。日本人の場合、TOEFLも同様に長期的な攻略プランを立てる必要があります。

アメリカでスポーツ奨学金を目指している若いアスリートたちは、スポーツはもちろん、勉強や社会活動なども一生懸命に取り組みます。大学からは、スポーツのみならず総合的に優秀な人材が評価され求められるためです。

アメリカへのスポーツ留学を希望するみなさん自身、そして保護者のみなさんも、アメリカのスポーツ留学は「文武両道」であることを忘れず、より早く計画的に準備することが良い結果に繋がるということを覚えておいてください。

The sooner, the better ~アメリカの高校・大学へスポーツ留学をお考えの皆様へ①

ここ数年、世界的にアマチュアスポーツ界のグローバル化が進み、スポーツ奨学金を得てアメリカの大学に留学したり、将来のスポーツ奨学金を目指してアメリカの高校に留学する若いアスリートが増えています。その背景には、アメリカでは学生アスリートがスポーツ奨学金を得ながら学位を取得するためのサポートシステムが定着しているが、ヨーロッパやアジアではアメリカのようなシステムが整っていないといういう実情があります。

今回は、アメリカにスポーツ留学したいというアスリートや保護者の皆様に、アメリカのスポーツ留学に必要な情報をご紹介し、より計画的で具体的な留学準備に役立てていただければと思います。英語ではThe sooner, the better 「早ければ早いほど良い」という言葉がありますが、スポーツ留学の準備は正しい知識をもって、早いうちに始めることが大切です。

■アメリカ教育機関にスポーツ留学する

アメリカにスポーツ留学する際に念頭においていただきたいことがふたつあります。一つ目は「文武両道」が求められるということです。ヨーロッパやアジアでは、若くて能力の高いアスリートはエリートプログラムなどに所属してひたすら競技のトレーニングに明け暮れます。年代が上がるにつれて、ふるいにかけられて人数が絞られていき、最終的にエリートの中のエリートだけがトップレベルで競技を続けていける環境です。アメリカでもそのような競争原理は存在しますが、もっと受け皿が広く、アスリートたちはより多様な選択肢を持つことができます。特に大学アスリートたちはプロやオリンピックなどの世界大会を目指している場合もありますが、ビジネスや教育、あるいはスポーツの指導者など、必ずしも競技者としての頂点がゴールとは限りません。多くの大学アスリートたちはしっかりした将来設計と目的意識を持って大学生活を送り、スポーツ奨学金制度やサポートシステムをフル活用し、将来の充実したキャリアの実現を目指しています。

大学のスポーツ奨学金制度を得るメリットは様々で、まず学費を免除や割引のオファーがあります。そして、大学の学生アスリート専用のコートやトレーニング・ルームで専属のコーチやトレーナーの下で指導を受けることができます。さらに、学業面でもアカデミック・アドバイザーや家庭教師が、授業の補習や試験の準備などをサポートしてくれます。アパートや食事のほか、教科書などを提供してくれるプログラムもあります。

■スポーツ留学に際して知っておくべきこと

スポーツ奨学金のオファーを受けるプロセスで一番多いのが、大学のコーチが個人のネットワークや大会の視察で優秀な選手を見つけ、コンタクトをとる方法です。そして学校やチームの紹介、実際の学校訪問を経て、奨学金や待遇を提示されます。選手個人が過去の大会や練習のビデオを直接コーチに送ってコンタクトをとるケースもあります。

アメリカの大学に入学してスポーツ活動を行うには、ふたつの基準を満たさなくてはいけません。まず、大学の入学許可を得ること。アドミッション・オフィスと呼ばれる入学関連の手続きを扱う部署の担当になりますが、これは大学の全新入生が対象で、大学が定めた高校時代の成績(GPAと呼ばれる)や全国統一の試験(SATやACTと呼ばれる)のスコアを満たさなくてははなりません。また、英語圏出身以外の留学生にはTOEFLやIELTSという英語力の試験も課されます。

そしてもうひとつが、大学アスリートの競技資格を審査する大学体育協会(NCAAなど)の基準です。通常、大学のアスレティック・デパートメント(体育会)のコンプライアンス・オフィスが管轄していますが、高校時代の各教科の成績とSATまたはACTのスコアが協会の基準を満たしていないと、大学での競技資格を出してくれません。大学の入学基準がNCAAの基準より低い場合は大学に入学すること自体は可能ですが、NCAAの基準をクリアしない限りチームに所属して活動することはできず、スポーツ奨学金も給付されません。この場合、大学で一年間勉強してNCAAの基準をクリアしなくてはならないので、ブランクによる競技レベルの低下やモチベーション維持など様々な面で大変になるでしょう。

コーチたちは自分の欲しい選手を入学させるために、大学入学に必要な準備を手伝ってくれますが、NCAAの厳格な規定はどうすることもできないので、学生本人が学業面で良い成績や点数を出すしかないのです。

スポーツで良い結果を出していれば、大学スポーツからのスカウトを受けられて大学に入学できるという考えは正しくありません。大学アスリートになるためにはNCAAの成績基準に合致してはじめて、奨学金も得られて競技ができるのです。大学アスリートは、アスリートである前に大学生であるということ。学業もおろそかにせず、高校までの成績もしっかりしていることが重要なのです。

次回は、大学の入学基準やNCAAなどの体育協会が定めている競技資格の基準を具体的な数値と共にご紹介します。

留学生の比率が高いアメリカビジネススクールトップ10  

MBAなどで、アメリカのビジネススクールに入学した留学生は、どこの大学に集まっているのか?そんな興味深い調査を、USニュースが発表しました。2011年の秋学期にフルタイムで入学した学生の中で、留学生の割合が多い大学トップ10は以下の通り。(USニュース調べ)

  1. Rensselaer Polytechnic Institute (Lally) New York       留学生比率75.6%
  2. University of California-Riverside (Anderson) California                  66.5%
  3. Hostra University (Zarb) New York                         65.1%
  4. Clark University  Massachusetts                         61.5%
  5. Purdue University-West Lafayette (Krannert) Indiana            57.1%
  6. Bentley University (McCallum) Massachusetts                54.8%
  7. St. John’s University (Tobin) New York                     53.7%
  8. University of Rochester (Simon) New York                   52.6%
  9. Thunderbird School of Global Management, Arizona            52.5%
  10. Case Western Reserve University (Weatherhead) Ohio          52.4%

(出典元:10 business schools with the most international students, US News)

ニューヨーク州や、マサチューセッツ州など寒い地方にあるビジネススクールに留学生が集まっているのが興味深いです。留学生の比率の高い学部ですと、もちろん授業も国際的な問題について取り上げていくことになるでそうし、また留学生のサポートも期待できます。居心地が良いと感ずる留学生も多いかもしれません。

進学希望の大学にどれだけ留学生がいるのか、このあたりもリサーチするのは良いことです。大学環境もしっかり調査したいものです。


東京・ボストン間片道航空券プレセント:FLSボストン

ボストンで24週間以上の長期語学留学をご希望の方に朗報です。ボストンコモンズに語学センターを持つFLSインターナショナルは、東京・ボストン間の直行便就航を記念して、片道の航空券を学生の方にどんとプレゼントします。条件としては、今年12月31日までに、FLSのボストンコモンズにて、集中英語かTOEFL,アカデミックコースを履修できる方。24週以上31週までの在籍の方は、先着3名、32週以上在籍する方は先着5名に、東京、ボストン間の片道航空券をプレゼントしてくれるそうです。

ただし、航空会社はJAL限定ではなく、経由便になる可能性もあるとのこと。でも、片道の航空券が無料でプレゼント自体が大きな節約であると言えます。長期で滞在の場合には、片道で航空券を購入する方も多いのですが、逆に片道の値段の方が高かったりします。

年内の6か月以上の語学留学をお考えの方は、FLSのボストン校もお考えください。無料の航空券が当たるのは先着ですので、ご希望の方は今すぐUSカレッジコネクションにお問い合わせください。

アメリカ留学:スポーツ好きを留学に生かす

アメリカで学べるスポーツに関連した専

スポーツ関連の専攻でアメリカの大学・大学院に留学したい場合は、将来どのような形でスポーツに関わりたいかによって進路先が見えてくるでしょう。大学生アスリートとしてアメリカにスポーツ留学する場合は前回の内容を参照していただいて、今回はそれ以外のアメリカ留学についてご紹介します。

スポーツ経営

将来スポーツにマネジメントやビジネスで関わりたいとお考えでしたら、スポーツ・マネジメントという専攻があります。日本ではまだ新しい分野ですが、アメリカでは昔から多くの大学が設置していて、主にアメリカのスポーツ産業の過去~現在の様々な事例を取り扱いながら、体系的に学ぶことができる人気の高い分野です。近年は海外からの留学生も増えています。

コースの内容は、ファイナンス・法律・マーケティング・メディア・施設管理やイベント運営・経営管理などを通じてスポーツ関連の経営全般を学びます。プロのスポーツリーグや大学スポーツ、オリンピックやコミュニティー・スポーツなど扱われる範囲は多岐にわたり、アメリカのスポーツ産業の組織やビジネスの構造、行政との関わりなどを学び、いかに社会とスポーツが密接に繋がっているかを理解することができます。卒業までにインターンシップ必修の大学も多く、スポーツ関連の組織で一定期間働くことで現場の経験を積みます。ビジネス(MBA)学部の中にスポーツ・マネジメントが組み込まれているプログラムもあります。

卒業後の進路は、プロチームや学校、競技統括団体、行政のスポーツ関連部門、スポーツイベント運営会社、スポーツメディア、スポーツアパレルなどがあります。業務内容は、セールス、マーケティング、PR、イベント、チームの運営などです。その他、スポーツ関連企業の事業戦略、人事、会計なども選択肢となるでしょう。

スポーツ医療関連

競技(チームやアスリート)に直接関わる仕事を目指す場合はスポーツ医療という分野への留学となります。

一般的に知られているのがアスレティック・トレーニングで、試合や練習とその前後にチームやアスリートに帯同し、怪我の予防、応急処置、リハビリなどをする仕事です。アメリカの大学(院)にはアスレティック・トレーニングという専攻があり、スポーツ生理学や解剖学、生物学などを履修して定められたインターンシップ時間を満たすと、トレーナー国家試験(NATA)の受験資格を得ることができます。この試験に合格してようやく公認のアスレティック・トレーナーとなり、学校やプロのスポーツチーム、行政や私設のスポーツセンターなどで働くことができます。日本からの留学生も少なくありません。実際のスポーツの現場でも「日本人トレーナーは丁寧でしっかりとした仕事をする」と評価が高く、NFLやMLBなどのプロスポーツ・チームや学校で働いている方々もいます。

ストレングス&コンディショニングもチームやアスリートにとって重要で、ストレングス&コンディショニング・コーチは選手のシーズン中やその前後の心肺能力、持久力、筋力の強化と維持のためのメニュー作りや実際のトレーニングを担当します。アスレティック・トレーニングのように専門の学部を経てから、NSCAなどの団体の資格を取得する必要があります。その後の進路は、チームやアスリートと契約をしたり、独立して自分の会社を設立する場合もあるようです。

アメリカでは他にもスポーツと関わっている分野がたくさんあります。スポーツ・マッサージ・セラピストになるには、専門プログラムを開設している大学で学び資格を取得します。スポーツ・ドクターは医学部を出て、試合や練習の際に発生する選手の怪我の手術や脳震盪などにも対応します。スポーツ心理学やスポーツ栄養学という専攻もあり、大学院で専門知識を学びインターンシップで実務経験を積んでから(場合によっては専門資格を取得して)スポーツの世界で働くことになります。

アメリカのスポーツ業界では様々な役割の重要性が社会的に認知されているため、環境や体制が整っています。将来スポーツに関連する仕事をしたい、あるいはアメリカのスポーツ業界に興味がある、という場合はアメリカへのスポーツ関連の留学も選択肢のひとつとなるでしょう。

好きなことを学問に生かしていく。成功する留学のポイントでもあります。USカレッジコネクションは、オリジナルの大学、大学院進学プランをご提案します。興味が湧いたら、いますぐお問い合わせください。

アメリカスポーツ留学:スポーツ奨学金で大学入学

アメリカの大学に留学する手段のひとつとして、大学から奨学金をもらいながらスポーツで活躍し、学位を取得するというものがあります。プロフェッショナルな指導者や充実した施設・サポートのもと、競技も学業も全力で取り組む。アメリカ国内はもちろん、近年ではヨーロッパやアフリカをはじめ世界中の高校生アスリートが、スポーツ奨学金を求めてアメリカへスポーツ留学にやってくる傾向にあります。

大学がスポーツ奨学金を給付する目的は、優秀な学生が金銭的な心配をせず学業・競技に集中することですが、大学側もスポーツを通じてイメージやブランドの向上を図ることができるわけです。学生アスリートにとって、大学スポーツで活躍するということは、大学の代表的存在として一般学生や地元コミュニティの模範となり、なおかつプロの世界での活躍に繋げるアピールの場でもあります。スポーツ奨学金を得ることは学生アスリートにとって名誉なことであり、とても人気があります。もちろん金銭的な面でも大きな魅力です。

NCAAとは?

アメリカの大学スポーツのシステムを簡潔に説明しますと、最大の組織は全米体育協会(NCAA)で、それぞれ350前後の大学が属している3つのディビジョンと、その中に地域ごとの多数のカンファレンスがあります。ディビジョンは大学の財務的な規模やスポーツ奨学金の給付数などで区分され、上位2つのディビジョンの加盟校はスポーツ奨学金の給付が認められています。大学生アスリートの資格は、過去にスポーツで収入を得たことが無いというのが前提で、高校時代に英語や数学など所定の授業をパスして高校を卒業していること、その総合成績とSAT/ACTのスコアがNCAAの定める基準以上という規定があります。さらに留学生は、大学が定めるTOEFLのスコアを満たす必要があります。年齢制限はありません。なお、NCAAより規模は小さくなりますが、NAIAという団体の加盟校もスポーツ奨学金を出しています。

大学スポーツの主な種目は、チームスポーツではアメリカンフットボール、バスケットボール、野球(男子)、ソフトボール(女子)、サッカー、バレーボール、ラクロス、アイス&フィールドホッケーなど、個人スポーツでは陸上、テニス、ゴルフ、競泳&飛び込み、体操などがあります。NCAAディビジョン1の強豪校には、アメリカ国内や海外の(元・現役)オリンピック選手やナショナルチームの代表経験がある選手がいることも珍しくありません。

大学のコーチたちは年間を通して全米や海外の大会などに出向き、リクルートしたい選手を探します。選手が自分の試合のビデオをコーチに送ったり、大学が夏に主催するスポーツ・キャンプに参加してコーチに能力をアピールし、スポーツ奨学金を得るケースもあります。

学生アスリートが在学中に受けられるサポートは、まずスポーツ奨学金です。これはチーム(コーチ)の評価によって期待値や過去の実績、シーズンのパフォーマンス等で30~100パーセントという具合に分類されます。他にも大学により差はありますが、住居(寮やアパート)、食事、教科書や、スポンサーと提携している場合にはトレーニング・ウェア、シューズ、バッグなどが提供されることもあります。当然、給料などの報酬を受け取ることは厳しく禁じられています。

文武両道のアメリカ大学スポーツ

アスリートへのサポート体制も整っています。競技において専属のアスレティック・トレーナーやメディカルスタッフ、栄養士、スポーツカウンセラーが帯同したり、学業面では専門のスタッフにより選手ごとの個別カウンセリング、学業のアドバイスやスケジュール管理、家庭教師の手配、教授との相談などを担当するスタッフもいます。ただスポーツができれば、大学を卒業できるという世界ではありません。大学生として、合格点の成績を取っていなければ、試合に出ることはできなくなります。文武両道がアメリカ大学スポーツの基本なのです。

大学での選手生活の後は、大学院に進んで自分の興味のある分野の専門知識を深める、スポーツチームのコーチになる、スポーツのマネジメント・ビジネスの分野に進む、などがあります。留学生アスリートの場合、大学在学中に築いた競技実績・英語力・ネットワークがあれば選択肢は世界中に広がります。

日本人もスポーツ奨学金は可能

現在日本で活躍しているユース・高校生アスリートで、アメリカへのスポーツ留学に興味がある方は、スポーツ奨学金を検討してみてはいかがでしょうか。特に日本人の得意な種目(野球、バレーボール、テニス、水泳など)はスポーツ奨学金を得て活躍できる可能性が高い種目ですし、スポーツ留学はプロスポーツ選手を目指す場合だけでなく、アメリカの大学の充実した環境の中に飛び込み、英語力や国際的な人間性を磨く絶好の機会になるでしょう。また、日本で将来競技を続けていく環境が充分でない種目や、自分のスポーツの能力を活かして海外の大学で学位を取得したい、という方にもおすすめします。

USカレッジコネクションは、学生の方ひとりひとりのニーズを把握しながら、オリジナルのスポーツ留学プランをご提案し、大学のコーチたちへアプローチをかけます。アスリートとしてアメリカの大学で競技をするためには、大学への出願と、NCAAへのアスリートとしての出願の二つをクリアする必要があります。アメリカの高校生は、所属スポーツチームのコーチが積極的に大学進学のサポートをしますが、日本にいるとそれができません。当社のスポーツ留学サポートにお任せください。奨学金獲得サポートも行います。

スポーツ奨学金は、手が届くもの。USカレッジコネクションに今すぐお問い合わせください。