日本の大学に在籍している学生の方で、大学を1年休学してアメリカに留学したいというご希望の方からのご相談が増えています。日本政府も応援する休学留学を120%活用するためのコツをお話します。
1年という時間限定の留学である前提:
日本の大学の教育年度が終了後、つまり3月後半あるいは4月から3月後半までの1年を検討されるかたが多いと思います。時期をぴったり合わせるためにはどうしたらよいか?限られた時間を有効活用するためには、日本の大学の学期終了したと同時に渡米して、すぐに学業を始められるのがベストです。ただし、アメリカの教育年度は通常8月後半から9月前半からの秋学期(16週程度)から、1月から5月ぐらいまでの春学期(16週程度)が一区切り、そのあと数か月の夏セッション中にも授業履修はできますが、タイミングを合わせにくい欠点があります。ではどうするか?
クォーター制度の大学を考える
クォーター制度とは、1年を4回だいたい1クォーターあたり10週の期間にわたり授業があり、通年で4回の授業スタート日があるということです。1年限定で留学する学生さんにとっては、時間を有効活用できる大きな助けとなります。クォーター制度の学期はじめは、秋学期の9月、冬学期の1月、春学期の3月末、夏学期の6月。ということは、春クォーターからスタートすればタイミングがぴったりなのです。
学期制の大学でも、語学講習プログラムの場合、前期・後期の分かれている所もある
1年の休学留学のメインは語学留学で行きたい方の場合、大学付属の語学講習プログラムで、学期制でありながらも、1学期16週を前期・後期8週づつにわけて後期からも始められるところもあります。その場合、秋学期は前期の8月から10月末、後期は10月末から12月中旬、春学期も1月から3月の前期、後期が3月から5月という日程となり、日本の学期が終了後にタイミングよく渡米することも可能になります。また夏は独自にサマープログラムを施す大学も多いので、夏のプログラムも体験できます。
私立のランゲージスクールに所属しつつ、同時に大学のコースを履修する
もし日本の大学を休学中は、大学の付属語学講習所だけではなく、私立のランゲージスクールも含めて自由に学校選択ができる場合には、あえて大学附属の語学プログラムに所属せず、私立のランゲージスクールに所属するのも方法です。理由は、毎週月曜日から始められたり、4週ごとの開校だったりと、大学付属に比べて比較的スタート日がフレキシブルであること。つまり自分の予定に合わせられるという利点は大きいからです。また料金の点にも季節によっては大きなキャンペーンをしていたりしますので、通常学費の大きな割引はない大学付属に比べると節約の余地もあるのも利点。また最近は大学と提携して、語学学校在籍中に、同時に提携の大学での正規授業の履修ができるところもあります。例えばFLSという全米の大学キャンパス内に多くセンターをもっている語学学校では、TOEFLやIELTSなどの英語スコアがなくとも、FLSの中級レベル以上であれば、近隣の提携大学、テネシー工科大学、フィッシャーカレッジ、チェスナッツヒル大学、サザンネバダカレッジで現地学生とともに授業履修が可能です。
寮に住むのはアメリカ人学生との交流が目的ならば、本当にアメリカ人学生との同室が可能かを確認する
大学付属の語学講習を選ぶ理由は、アメリカ人学生との交流をしたいからという方も多いのですが、寮に住むことを希望するのも現地学生との交流を目的にするのであれば、その目的がかなうところであることを確認する必用があります。例えば、シアトル郊外のノースセントラルカレッジは語学学生も希望をすればアメリカ人学生と同室になることを約束してくれます。ハウジングのオフィスは対応が難しいところでもありますので、ルームメイトの配置までは関わらないという留学生オフィスも多いなか、留学生対応に積極的にかかわってくれる大学であれば、ハウジングオフィスとも交渉してくれるのです。短い期間の留学だからこそ、実現させたいことを確実に実現させる工夫も必要です。ちなみにノースセントラルカレッジは1学期10週、4回入学タイミングもありますので1年休学留学にとっては時期を合わせやすいのも魅力です。
必ず大学で正規授業を履修したい場合には、TOEFLやIELTSを受験しておく
1年という限られた留学期間中、必ず正規授業を履修して単位を取りたいという方は、やはりTOEFLやIELTSのスコアをもっていることが重要となります。TOEFLでいえば最低61点以上(理想的には80点)、IETLSでいえば5.5以上(理想的には6)あれば、正規授業をはじめから履修できるカレッジや大学があります。
1年休学留学だからこそコミュニティーカレッジを選択する
TOEFLやIELTSのスコアの入学基準が55点ぐらい(低いところで45点)、附属の語学プログラムももっているところもあり、さらにクォーター制度で1年に4回入学タイミングがあるコミュニティーカレッジ選ぶのも方法。そのことで語学講習をスキップして正規授業から履修、あるいは語学講習をうけつつ一部正規授業履修して正規授業オンリーに移行という方法も可能になるからです。ワシントン州やオレゴン州はクォーター制度を取り入れている州として知られています。例えばオレゴンのサウスウエスタンオレゴンはTOEFL45点で正規授業履修レベル、ワシントン州のハイラインカレッジはTOEFL54点、シアトルセントラルカレッジは、充実した語学講習プログラムをもっていてTOEFL52点以上だと、語学講習からはじめつつも正規授業も1科目以上履修することができるブリッジプログラムから始めることができます。
一年休学留学を有効に利用するコツは:
- いつからはじめるか?
- 語学のみか正規授業履修も目的とするか?
- 私立のランゲージスクールか大学付属か?
限られた時間を最大限に活かすためには、やりたいことの目的意識を明確にして準備をすることがさらに求められます。一年休学留学についてご質問がある方はお気軽にご相談ください。
USCCが注目する大学リストの中に、ご紹介したカレッジ、大学もありますのでぜひともご覧ください。