アメリカの私立高校への留学を検討されている方が、高校のリサーチをするとわかってくること:IBやAPのカリキュラムの選択肢を持つ高校があること。
IBはインターナショナルバカロレア、APはアドバンストプレースメント。
通常の高校カリキュラムよりも難易度が高く、IBについては高校11年生、12年生の授業は大学レベルの授業とみなされ、大学に入学後にはその分の単位が大学レベルとして振替られます。APについても履修科目のAPテストに合格すれば、例えばAPのEnglish、APのArtの試験を受けて合格すれば、それも大学レベルの単位として振替えられます。
IBカリキュラムやAPコースを履修する利点:
IBやAPを受ける利点は、出願時の高校の成績が単純計算した成績プラス難易度がプラスされて、成績があがる。大学に進学した際に単位として認定される、という利点をもっています。IBやAPのコースを受けていることでたとえば、大学在籍する年数が3年に減ったりすることもあるわけです。
オナーズコース
IBやAPの他にもう一つ、Honors(オナーズ)というコースもまた別にあり、これは純粋に成績優秀者用の少し難しめのコースということで、成績換算には難易度がプラスされますが、大学レベルとは認定されないという差があります。例えばオナーズ数学、オナーズ英語というコース名となります。高校がスタンダードカリキュラムであるところでもオナーズのコースは通常あります。
IBやAPの難しさ
たしかにIBやAPをとることは素晴らしい。これらのカリキュラムを受けていることで、成績評価が上がる可能性を秘めています。ですが同時に場合によっては不利になってしまうこともあるのです。
- 内容が難しいために、良い成績をとれないかもしれない:逆に成績(GPA)が落ちてしまう
- ついていけない可能性もある
学生さんの成績があまり芳しくないと相談された学生さんの話を聞いてみると、その理由がIBのプログラムをとって成績を落としてしまい、その後通常のカリキュラムに戻したものの回復が難しくなった、という方もおりました。
スタンダードな高校カリキュラムをとって、無理なく、成績向上を狙うか。あるいは、IBやAPのコースを選んで、難しめの科目を頑張ってクリアし、さらに難易度を考慮した成績判定をいただき、しかも大学レベルの単位への振り替えを狙うか。どちらを選択をするかは、ケースバイケースです。
IBのカリキュラムがある私立高校のみを選び、とにかくIBのプログラムに入るのだというご依頼を受けることがありますが、その前にIBのカリキュラムに入っていくということのプラス面と、もしかするとマイナス面もあることもどちらもたたき台にあげて結論を出すことをお薦めします。
スタンダードプログラムを高校で選択した場合でも、同じ科目でもオナーズを選べば、成績も難易度を考慮したものになりますし、大学出願の際にもアピールできますので、折衷案としてオナーズの科目を選ぶのも方法です。
IBやAPのコースを履修をしていると、毎日の勉強に追いつくためにはホームワークとして通常のカリキュラムの2倍以上の勉強量を要求されてきます。もし高校生活と同時にスポーツや他のアクティビティーに時間を割いている場合、勉強との両立が可能かどうかも、考慮の目安にしましょう。
IBもAPも、オナーズも、何を目標とするか、毎日の生活状況も検討して選んでいきましょう。